💙駅でよく見るポスターの自殺防止センターに寄付をしました

関西の鉄道駅で見かけるこのポスター。

心に傘を。
シンプルながら響くフレーズやシリアスな表情のモデルさんで目に留まった関西の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
先日、このポスターの企画制作をされ、また電話番号も掲載されている国際ビフレンダーズ大阪自殺防止センターさんに寄付をしてみました。
Webサイトにアクセス後、慣れないゆうちょ銀行口座への払込ということでハラハラしましたが(まずアナログの書類をATMに突っ込むのに慣れてない)、どうにかクリアー。
詳しいやり方はTikTokに投稿しています。
TikTok動画でも言及していますが、今回の寄付に至った経緯を備忘録的に綴っていきます。
1.「寄付」というものをしてみたかった
いきなり語弊のある見出しで大丈夫……か……?
……前提として。
私は応援消費、地産地消、フェアトレード商品の選択といった、資本主義社会を前提としての消費意識は恐らく……恐らく、高いほうだと思います。
衣料品とかね。地元奈良は中川政七商店のオーガニック商品はリピートしてるし、シサム工房やピープルツリーといったフェアトレードブランドの服も愛用しています。
今はエシカル消費とも言うのかな。
なので、普段の私の考えとしては、多くの人の社会的自立、また地球環境保護といったトピックに強くコミットしている企業や団体の商品を購入する。
それは事前活動にはあたらず、商品のクオリティを理解したうえでの「消費」なので、「寄付」ではない。
というわけで、今後どこかに「寄付」をするならば、普段の消費活動だけでは絶対に行き届かない分野に、と決めていました。
2.鉄道趣味者として、自殺人身について考える機会があった
基本的に私は、鉄道ファンであることを仕事でもプライベートでもオープンにしています。
どこで擬人化漫画の材料が得られるかわかりませんからね。
前の職場では、「鉄分補給してください」とざっくり振っただけで「あのねー! 佐伯さんがねー!」と話してくれたパートさんがいました。
(佐伯さん=近鉄中興の祖、7代目社長の佐伯勇氏のこと)
というわけで、ある人身事故が起きたときに、ご家族が当該車両の運転をしていて、原因は自殺だった、ということを知人が話してくれました。
その知人に曰く、少なくとも表向きにはメンタル面のダメージは最低限で済み、ご本人の過失ではないため処分もないといいます(ちょっと気になってたことなのでこの点は安心)
しかし、理由はどうあれ自殺をしなければならない世の中がしんどいねという話もしました。
その時からぼんやりと、鉄道趣味者、またうつ病経験者として「寄付」ができる分野はこれ(自殺防止)かなぁと考えるようになりました。
しかし、色々とあってしばらくは踏ん切りがつかず……
3.社会のセーフティネットは機能していてほしいと思った
その後、自殺を防ぐためにできることを何点か挙げました。
前述のとおり、私はうつ病経験者です。
うつだった当時(2016-18頃)どういうことを考えていたのか、どんな治療が効果的だったか、どうして今幸せだと思えるのか、それを理路整然と説明することは可能です。
しかし。
それを精神疾患、とくに「死にたい」と思っている方に伝えて、理解まではしてもらえても実際行動に移してもらえるなんて極まれ。
馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない、というやつですね。
それに、サンプル数1なので、その水がその人に合っているのかもわからない(一応ほぼメソッドどおりにやりはしましたが、最後の最後、「今の自分を幸せだと思って生きる」という感覚は個人個人で掴み方がかなり違うのではないかと思っています)。
……となると。
最後の要、相談ダイヤルか。
調べてはじめて現状を知りました。
電話足りない、ボランティア足りない
ほぼ受電できてない
養成費はボランティア負担で総額5桁
うせやん。
「まずこちらにお電話を」という表現はメディアでも聞きますが、
機能してるって言えるのか。
(現場の方の頑張りにただただ頭が下がります……)
ということで、寄付を決意。
私は近鉄沿線に住んでいるため、近畿〜東海エリア、特に近鉄線の割合が高い奈良県、三重県、人口の多い大阪府の組織へ寄付を検討しましたが、
まずは駅でよくポスターを見かける組織に焦点を絞りました。
近鉄は、幸いにも自殺人身が少ないとされていますが、JRも含めるとやはりそこそこの数字になってきますし、
まず普段から擬人化漫画でネタにしているエリアからということで。
国際ビフレンダーズ大阪自殺防止センターさんの場合、
受電ボランティア一人あたりの養成費が計33000円かかるとのことだったので、
それを少し上回る額を寄付しました。
私のサラリーの2割にあたる金額ですが、とりあえず単発なので、無理はしていません。
ポスターが目に留まるきっかけとなったフレーズ、「心に傘を。」
一時の傘でなくて雨をやませてほしいんだ、雨を降らさない社会が大切なんだ
そういった意見もわかります。
しかし、私自身が、家族や友人、同僚や先輩・上司の「傘」に助けられて、今も生きています。
多くの人にとって少しでも生きやすい世の中になりますように。
今後も何ができるか考え、行動していきます。
おまけ
「あのねー! 佐伯さんがねー!」の続き。
こんな感じで、普段は鉄道路線の擬人化漫画を描いています。